〜オープニング 家で食事をするパパと拓也〜
実(拓也の弟)が寝ている。パパ「忘れ物無いか?」
拓也「うん、大丈夫。パパ、旅行の間実の事お願い。」
パパ「心配するな。拓也は思う存分スキーを楽しんで来い。」実が起きる。
〜本編「一人ぽっちのおるすばん」〜
拓也、玄関で靴をはいている「何だよ実、そんな顔しなくたっていいだろ」
パパ「お兄ちゃんは3日間スキー教室に行くんだから、実君はパパと
お留守番だ。」拓也「実、お土産買って来るからね」嫌がる実。
パパ「気を付けてな」拓也「実、電話してあげるからね。良い子にしてるんだよ」
拓也「それじゃ行ってきます、じゃね、実。」外へ出たとたん物凄い泣き声
実「えーん、にいちゃあーーー!」拓也(大丈夫かなあ..)
〜友達と待ち合わせの橋の上〜
ゴン「おーい!拓也!おはよ」拓也「おはようゴンちゃん」
ゴン「うーワクワクするぜ、俺スキー初めてなんだ。なあなあ拓也は?」
拓也「うん。僕も初めてなんだ」突然玉館君登場。
玉館「僕は嬉しくなんかありませんね」ゴン「何でだよ玉館」
玉館「どうせスキーするならスイスとかオーストリアとか海外にして欲しいよ
全く気分が出ないよなー、国内のスキー場なんてダサダサだよ..ん?」
ゴン「貴様の態度の方がよっぽど気分が害されるわーい!」
〜実の保育園〜
パパ「おはようございます」保母「おはようございます、実君おはよ」
実「おはよごじゃいまーす」保母「元気無いですねえ」
パパ「拓也がスキー教室で3日間留守なんです」保母「それで。」
〜旅行中のバス〜
ゴン「おおー最高の景色だぜ。おいおい拓也見てみろよ」
拓也「うん..そうだね..(元気無くシートにもたれる)」
玉館「スイスの風景に比べたらどうって事有りませんね」
ゴン「いちいちムカツク事言うんじゃねえよ!」
藤井「榎木、つまんなそうだな」拓也「う..別に」
藤井「実1人残して心配だって顔に書いてあるぞ」拓也「ええっ?」
藤井「家を出る時に実に泣かれたんだろう」拓也「どうして分かるの?」
藤井「いいよなお前の所なんて。俺の所なんて..」
藤井君の回想
(一加(藤井の妹)「昭広兄ちゃん!お土産忘れたらちょうちしないからねー!」)
藤井「ったく、冗談じゃねえよなー」拓也(もし実がそう言ってくれたら
どれほど気が楽か。ハア)藤井「榎木、遊んでる間は実の事忘れろよ。
今さら心配したってしょうが無いだろ」拓也「うん、あっ」雪景色に見とれる。
拓也(確かに藤井君の言う通りでこうして来ちゃった以上心配しても仕方の無い事だった)
〜保育園〜
ヒロ(ゴンの妹)が落ち込んでいる実の隣に座る。
一加(藤井の妹)「実ちゃーーん!実ちゃん実ちゃん元気?えいヒロ邪魔!」
ヒロ「ブス」ケンカする2人。保母「やめなさーーい!また一加ちゃんと
ヒロちゃんはケンカして!」一加「だって愛は勝ち取るものよ!」ヒロ「おー」
保母「ったく、仲が良いんだか悪いんだか。実君も男の子なんだから止めて
あげないと。実君聞いてるの?あ..(にらむ実)実君目つきが危ないわ..」
〜スキー場近くのロッジ〜
ゴン「おお息が白いぞ!」拓也「寒〜」先生「ではすぐに集合する事、いいね」
拓也「歩きにくいな」スキー靴を付けてころぶゴン「拓也待ってくれよ..うわあ」
拓也「ゴンちゃん大丈夫」玉館「これだから素人はスキー教室で皆の足引っ張るなよ」
〜スキーをする拓也達〜
玉館「もー皆ヘタっぴだな、だから初心者と来るの嫌なんだよ」先生「玉館君、
基本は大事だぞきちんとしなさい」玉館「先生僕だけ勝手に滑っちゃ駄目ですか」
先生「後で自由時間を作るからそれまではきちんとやりなさい」玉館「つまんないの」
玉館、滑るがころぶ。ゴン「やっぱ基本をしっかりやんなきゃな」皆「うん」
〜保育園〜
保母「実君、お迎えよ!」隣の息子、成一「帰る用意はいいのか?(にらむ実)
何でこんな顔するワケ」保母「拓也君じゃ無いと全部こんな顔になるんです」
〜自宅〜
パパ「実君?ごはんだよ!さあさ、ごはんにしよう」電話が鳴る
実「にいちゃ」パパ「きっと拓也からだぞ」実「みのが取るの!みのがー!」
パパ「ハイ、実君」実「にいちゃー?」電話「もしもし私榎木さんの会社の者ですが..」
泣き出す実。パパ「もしもし、後でもう一度お願いします(切る)あーよしよし
次はきっとかかって来るよ、な?」実「あーんにいちゃー!」
〜CM後、拓也と藤井とゴンがリフトに乗っている〜
藤井「こうも気持ちが良いと家のうるささが嘘みたいだな」拓也「う、うんそうだね」
藤井「榎木、今だけ実の事忘れてるだろ」拓也「うん藤井君も一加ちゃん達の事
忘れてるでしょ」藤井「あったりめーだろ家の親なんてガキ達俺に任せきりだもんな」
拓也「子供の世話ばっかりしてると自分の時間が欲しくなるよね」
藤井「あのチビ達の会話聞いてるとノイローゼになる」拓也「うんうん僕も少し前
実の泣き声にイライラしたもん」藤井「そういうのってやっぱり育児ノイローゼって
言うんだよな」拓也「家事もままならいもんね」ゴン「お前ら..本当に俺と同じ年か?」
スキーで降りてきて藤井「榎木お前上手くなったな」拓也「藤井君こそ。ホント
運動神経良いね」ゴン「うわー!!止めてくれーー」藤井「すげえな後藤のやつ」
〜保育園 食事時間〜
保母「実君全然食べてないじゃない!あら、ひろちゃんまで」実「にいちゃ..」
元気に食事する一加。スキー場では雪合戦をして笑う拓也。
隣の成一の家、実が泣いている。智子(成一の妻)「いやあ、よく泣くわ。
太一(智子の子)が泣かないから新鮮ね」成一「智子ちゃん何関心してんの、あ
(成一の両親ゲーム中)親父もおふくろも面倒見ろよ」パパ「ごめんくださーい!」
成一「実喜べ、お迎えが来たぞ」パパ「実君ごめんな遅くなっちゃって。寂しかったか
(にらむ実)何でこんな顔するワケ」成一「それはね晴美ちゃんが拓也じゃ無いからだよ」
成一「またな」パパ「それじゃ、どうもな(電話の音)お、拓也からかもしれないぞ」
玄関に入った所で電話が切れ、泣く実。
〜ロッジの拓也〜
藤井「実元気だったか?」拓也「電話、つながらなかった」ゴン「心配すんなって、
明日は帰るんだからよ」藤井「そうそうほっとけよ」ゴン「トランプでもやろうぜ」
〜実の家、パパ1人で皿洗いをしているのを実が見ている〜
実の回想(拓也「パパこっち終わったよ」パパ「じゃ油物やっちゃうか」
拓也「じゃ乾いたお皿、食器棚に入れちゃうね」パパ「ああ頼む」)
実「パパ」パパ「ん?何だい実君」実「みのもするの」パパ「有難うでも実君には
皿洗いは無理だよ」実「やーみのするの!」パパ「じゃテーブル拭いてくれるかな」
実「あい」パパ「じゃあ頼んだよ」
〜キャンプファイアーを見ている拓也達〜
ゴン「なあ拓也、お前ずいぶんスキー上手くなったよな」拓也「え?そうかな」
ゴン「明日の昼には帰るのか、もっと滑りてえよ」拓也「そうだね..もうちょっと
こっちにいたいね」ゴン「あ?どこ行くんだ」拓也「やっぱりもう一度電話してくるよ」
ゴン「そんなに心配すんなよ」拓也「でも実と約束したし」
実の家、電話が鳴る。パパ「来た!榎木ですが..あ、拓也か。うん、元気だよ
ちょっと待って今実と代わるから。」実「にいちゃ?」拓也「実?明日帰るからね
泣いたりしたら駄目だよ」実「あい」拓也「帰ったら一緒にお風呂入ろうね」
実「おふろいっしょに入るの!」ゴン「拓也ゲームが始まるぞ!」
拓也「それじゃもう切るからね、実バイバイ」切れた電話を持って泣きそうになる実
パパ「泣いちゃ駄目って言われたんだろ」我慢する実。
朝のロッジ。藤井「あー、今日が最後か」ゴン「もっとスキーやりたいぜ」
玉館「僕はもう滑りませんよ。後はお土産選びをじっくりと」ゴン「お土産か。
忘れてた」藤井「俺食べ物だけにする。家族分買ってったら金足りねえもん」
ゴン「6人兄弟も楽じゃ無いな」拓也「じゃあ皆で買いに行こうか!実に何買ってこう」
〜実の家〜
パパ「実君、拓也が帰ってくるの楽しみだな」照れる実「みのね、今日にーちゃと
おふろ入るの」パパ「そうか良かったね」お風呂掃除をする実。
パパ「実君、そろそろ帰ってくる時間だぞ」実「あい!」パパ「ずいぶん綺麗に
なったね、拓也喜ぶぞ」(泡だらけのお風呂)照れる実。パパ「そうだ!
実君、途中までお迎えに行こうか!」うきうき外を歩く実とパパ。
友達とバイバイする拓也。坂道を見下ろす実。拓也が帰ってくる。
実「おーい!おーい!にいちゃー!!」拓也「実ー!」
拓也と実が抱きあって
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