ウルトラマン第1話
「ウルトラ作戦第一号」
青い玉(ベムラー)を追う赤い玉(マン)とハヤタの乗るビートル。

パリに本部を置く国際科学警察機構の日本支部に科学特捜隊と呼ばれる
5人の隊員達があった。彼等は怪事件を専門に捜査し宇宙からの
あらゆる侵略を防衛する重大な任務を持っていた。

ハヤタ「ハヤタより本部へ」アキコ「はいこちら本部。どうかしたの?
そんな声だして?」「りゅうがもり上空で未確認飛行物体を発見」
隊長「よし、追跡を続行、尚正体を確認せよ。連絡が有り次第
ただちに出動する」「了解」隊長「ハヤタからの連絡は今後記録するように」
アキコ「ハイ」(巨大なテープレコーダーを出して録音スタート)
ハヤタ「青い光を放って飛んでます。スピードはマッハ2!
さらに接近して正体を見届けます!」
地上ではフォークソングを歌いながらキャンプする若者達、
青い玉が湖に光と共に沈むのに驚く。
ハヤタもビートルで上空から見てると目の前に赤い玉が!「うわあ!」
衝突し共に地上に落ちる。

本部の電話。アラシ「はい科学特捜隊本部」「こちら埼玉県警の警備隊
緊急通報です、緊急通報です。ただ今より15分前りゅうがもりに
怪光を発する青い玉と赤い玉が次々に飛来し」アラシ「怪光?」
県警「怪しい光です。そいつがピカピカ光りながら青い玉は湖に落下
赤い玉はたまたま上空を通過中の飛行物体と衝突しりゅうがもりに
落下しました。」キャンプしてた若者「おい、ジェット機らしいものが
落ちて燃えているぞ、向こうだよ」アラシ「えっ?飛行物体?おい!
本当に衝突したのか?」県警「キャンパー達が目撃しています」
隊長「フジ君!ハヤタを呼ぶんだ!」アキコ「ハイ!本部よりハヤタへ
本部よりハヤタへ!ハヤタ隊員応答せよ..(呼び掛け続ける)」
隊長「出動準備!」ジェットビートルが発進!

りゅうがもり。若者「あそこだ!」燃えてるハヤタの飛行機。
ハヤタが倒れているが急に空中に浮き、赤い玉に包まれる。
目を閉じたハヤタ(おい誰だ、そこにいるのは?君は一体何者だ?)
マン(M78星雲の宇宙人だ)
ハヤタ(M78星雲の宇宙人?)
マン(そうだ。遠い宇宙からベムラーを宇宙の墓場に運ぶ途中
ベムラーに逃げ出されて、それを追って地球に来た)
ハヤタ(ベムラー?)
マン(宇宙の平和を乱す奴だ。悪魔のような怪獣だ。申し訳無い
事をした、ハヤタ隊員。その代わり、私の命を君にあげよう)
ハヤタ(君の命を?君はどうなる?)
マン(君と一心同体になるのだ。そして地球の平和の為に働きたい)
変身アイテムをハヤタに落とすウルトラマン。
ハヤタ(これは何だ?)マン(ベーターカプセル)
ハヤタ(ベーターカプセル?)
マン(困った時にこれを使うのだ。そうすると..)
ハヤタ(そうするとどうなる?)
マン(フッフッフッ..心配する事は無い)
地上で見る人々の前で赤い玉が爆発して消える。

イデ「今の爆発音は何だ?」アラシ「あっ!あっちですね」
気絶してる人々を発見。隊長「一体何が起こったんだ?」
炎上してる飛行機を見てイデ「やっぱりハヤタのビートルだ、キャップ!
あれじゃ助からねぇなあ」アラシ「しかしハヤタの死体が無いってのは
変ですね」若者「僕達、見ましたよ!見たには見たんですが..
怪光を放つ赤い玉が現われて...それでしばらくして赤い玉が爆発したんです」
アラシ「キャップ、ハヤタを捜してみましょう。きっと生きてるかも知れませんよ」
隊長「よし、皆も協力して下さい」

翌朝。何も進展なし。キャップへ連絡が「ムラマツだ」
アキコ「まだ発見出来ませんか?」「残念ながらその通りだ。あと
1時間したらひとまず本部へ帰る」「キャップ、お願いします..
(いきなり後ろに少年が登場)ホシノ君も来て心配してるんです」
ホシノ君「ハヤタさんは死んでなんていないよね?絶対に死なないよね?」
隊長「ホシノ君、君の言う通りだ!ハヤタのような立派な男を
神様が見捨てたりはしない!安心して待ってるんだ」ホシノ「はい..
ね?キャップだってそう言っただろ?僕、信じてたんだ」

湖が急に荒れる。キャップ「皆さんここは危険です!退避して下さい!」
湖から怪獣ベムラーが登場!隊員達の光線銃で一旦湖の中へ戻る。

本部。アキコ「(テレコを)無駄に回してても仕方無いから、ホシノ君
止めようか?」ホシノ「キャップの許可受けた?」「そんな事してたって駄目よ」
連絡ランプが付く。アキコ「はい、こちら科学特捜隊本部」
ハヤタ「元気かね?アキコ隊員?」「ハヤタ隊員!一体どこにいるの?
あなたの事を皆が捜してるのよ!」ハヤタ「そんな事はどうでもいい。
それより特殊潜行艇S16号をりゅうがもりのYマークの地点まで
運んで欲しいんだよ」「Yマークの地点ね?分かったわ」
ホシノ君「僕も連れてってよ」アキコ「だめだめ。キャップの許可を
取ってないんでね」「チェッ!やなカンジ。さっきまでベソかいてたくせに」

湖。ジェットビートルが上空に。驚く隊員達。「こちらムラマツ!特殊
潜行艇の出動を要請した覚えは無いぞ!」アキコ「あ、キャップ
ハヤタ隊員の連絡を受けて運んで来たんです」キャップ「ハヤタ?」
イデ「アキコ隊員、幽霊だよそれは」アキコ「いいえ、正真正銘の
ハヤタ隊員だったわ!着水します」湖に付きS16号を置く。
イデ「そんな所にS16号を置いてどうするんだ?」
アキコ「ハヤタ隊員からYマークの地点に置くように連絡があったんです」
イデ「キャップ!彼女ショックのあまりここ(頭)がおかしくなったんじゃ
無いですか?」「まさか」「いやひょっとするとひょっとするぞー
特捜隊の一員と言っても所詮は女の子ですからね」
アキコ「あら、女の子とは何よ!イデ隊員」「あっいけねぇっ」
アラシ「(向かって来るモーターボートを見て)キャップ、ハヤタです!」
キャップ「ムラマツよりハヤタへ!今まで一体どこにいたのか!?
我々は夕べから君を捜していたんだぞ!」ハヤタ「大切なビートルを
壊して申し訳有りません」「ゆうべは一体何が起こったのか?ビートルから
どうやって助かったのか?」「彼が助けてくれたんですよ」「彼ってだれだ」
「キャップ、そんな事よりまずベムラーをやっつける方が先です!」
「ベムラー?何だそのベムラーって」「湖底に眠っている怪獣です!
油断するとひどい目にあいますよ!S16号で湖底に潜り、宇宙の長旅で
疲れた奴の寝首をかきます。飛び出した所をビートルで頭上から
やっつけて下さい!」「よし分かった!」

S16で捜すハヤタとジェットビートルに全員乗った隊員。
イデ「まだベムラーは発見出来ないのか?こちら準備完了」
ハヤタ「ハヤタよりビートルへ!ベムラー発見!」
キャップ「ウルトラ作戦第一号、砲撃開始!」
S16からのミサイルで起きて湖に顔を出すベムラー。「撃て!」
ビートルから頭に攻撃すると潜るがそこに再びS16で攻撃(繰り返し)

怒ったベムラーはハヤタの乗ったS16号をくわえて水面に顔を出す!
アキコ「キャップ!ハヤタ隊員が危ないわ!」「背後から攻撃しろ」
背後からの攻撃でベムラーの口から地上に放り出されるS16号。
ベムラーは口から光線を吐いてS16号付近を攻撃!炎に包まれたハヤタ。
急いで脱出口を開いて出て、ベータカプセルで変身!

ウルトラマン登場!
”M78星雲の宇宙人からその命を託されたハヤタ隊員は、ベーター
カプセルで宇宙人に変身した。マッハ5のスピードで空を飛び
強力なエネルギーであらゆる敵を粉砕する不死身の男となった!
それゆけ!我らのヒーロー!”
格闘している内にカラータイマーが点滅。アラシ「あれは何だ?」
イデ「危険信号でしょう。赤ランプは万国共通ですからね」
キャップ「そんな事は分かるもんか」イデ「でもだいぶ慌ててるようですよ
あっだんだんチカチカが早くなってきた!」
アラシ「エネルギーが切れるみたいですね」

ウルトラマンはベムラーを放り投げ湖へ沈ませる。
再び青い玉となって宇宙に逃げ出そうとするベムラー。
すかさず「スペシウム光線」で青い玉を爆発させるウルトラマン!
イデ「やったぁー!」喜ぶ隊員達と去るウルトラマン。

地上。イデ「あっ!ハヤタがかけてくる!」アラシ「おーい!」
ハヤタ「おーい」アラシ「ハヤタ!大丈夫か?」「五体ピンピンだよ」
イデ「ハヤタ、君は本当のハヤタなのかい?」
ハヤタ「本当も嘘も無い、実物はたった一つだよ。キャップ、所で
ベムラーはどうなりました?」キャップ「うん、宇宙人がおっぱらって
くれたよ!」ハヤタ「やっぱり彼が出て来ましたか。僕もそうじゃないかと
思って安心してたんですよ」アキコ「するとあなたを助けてくれたのも」
ハヤタ「彼だ」イデ「ちょちょちょい待ち!彼彼って親しそうに言うけど
一体名前は何ていうんだい?」ハヤタ「名なんか無いよ」
イデ「よせやい!名無しのゴンベなんてあるもんか!」
ハヤタ「うーん、そうだな..じゃウルトラマンなんてのどうだ?」
アキコ「ウルトラマン?」ハヤタ「ああ、ウルトラマン。どうだ?」
イデ「そりゃ..う〜ん、ウルトラに良いでしょ」
アキコ「でも、ウルトラマン、どっか行っちゃったんじゃないの?」
ハヤタ「どこへも行かいさ。彼は自分の宇宙船(赤い玉?)が爆発して
自分の星へは帰れなくなったんだ」
キャップ「うむ。君は全く悪運に強い男だよ!」
ハヤタ「僕は不死身ですよ、キャップ」

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