走ってる僕はぬれながら、
小さな声を聞いた。
あれは..ポチ?
まさか。
もういいんだ。このまま捨てられるから。
そのために川にいったんだから。
「ただいま〜!捨ててきたよ」
「何!?そのどろだらけは!たけちゃん。
とにかく、おふろに入りなさい!」
「はあ〜い。」
ザーザー..雨の音がすごい。
もうあの人は自分を捨てたんだ。
それだけはその犬に分かっていた。
だけど、信じたくなかった。
だから、ここまでついてきたのに。
その犬は雨の中で少年の家を見上げ、
「ク〜ン」とひと鳴きすると、
どこへともなく歩きだした。
その夜はひどいどしゃぶりだった...
終